睡眠不足がもたらすさまざまな悪影響
私達は誰でも必ず一日のうち数時間は睡眠をとらないといけないように体が作られています。
連日徹夜で仕事をしていたり一日あたりの睡眠時間は2時間くらいというような生活をしている人も時々見られますが、それでも全く睡眠をしないでずっと活動をし続けることができる人は絶対にいません。
睡眠はその人の健康状態を短期的にも長期的にも左右する重要な要素であり、人間の生活活動の中で起こる生理的欲求の中でも最も重要度が高いものであるということがわかっています。
睡眠時間が極端に少ない生活をしていると、まず集中力がなくなりものを覚えたり緻密な作業をしたりするということができにくくなります。
注意力が散漫になることで普段ならば絶対にしないような単純なミスを連発するようになり、仕事によっては自動車の運転中に事故を起こしてしまうような重大な事件を誘発することもあります。
また睡眠不足の状態が続くことにより体内の「予備力」と言われる健康状態を保つための体力的余裕が減っていくので、風邪などのウイルスの侵入がされやすくなり、内臓や循環器の疾患にかかりやすくなっていってしまいます。
長期的には一日の睡眠時間が短い人はそうでない人と比較してガンの罹患率が高くなり、平均寿命も短くなるということもデータによって明らかになっています。
ですのでたかが睡眠と侮ることなく、最も有効な健康対策として注意して行っていくようにしたいところです。
眠りの質を浅くしてしまう3つの要素
とはいえ自分としてはぐっすり沢山眠ってしっかり体力を回復させたいとは思うのだけど、いざ眠ろうとしてもなかなか睡眠に入ることができなかったり、眠ってもすぐに目が覚めてしまうという悩みを持っている人もいるでしょう。
そこで眠りを浅くしてしまう悪習慣を3つにまとめてみます。
1.寝室の環境が睡眠に適していない
まず1番に考えられるのは普段寝室として使用している場所が、人が睡眠をしやすい環境となっていないというケースです。
寝室内に騒音や光、振動が伝わりやすいようになっていると、せっかく睡眠に入ってもすぐに刺激によって眠りが浅く妨げられてしまうことになってしまいます。
真っ暗にすると怖くて眠れないという人もたまにいますが、本来的には真っ暗で閉鎖された環境の方が人はぐっすり睡眠をとることができます。
どうしてもよく眠れないというときには引っ越しなどをして寝室に適した部屋があるところを選んだり、同室で眠っている人を寝室を別にしてみるといったことも有効です。
2.眠る前に睡眠しにくい生活習慣をしている
次によくあるのが眠る数時間前からの準備が不適切であるという場合です。
まずもっともよくあるのがスマホやタブレットなど画面から発せられるブルーライトで、寝る直前まで画面から発せられる光を見ていると脳に強い刺激が与えられてしまい、深い眠りに入ることができにくくなります。
また寝る前に消化の悪い食べ物をたくさん食べていたりすると、眠っても内臓がしっかり休むこことができないため、目覚めたときに胃もたれや疲れを感じてしまうことにもなります。
寝る前にはできるだけ体に刺激を与えないようにし、部屋や布団を温めて快適な環境を作っておくようにしましょう。
温めのお湯に入ってから寝るというのも睡眠をしやすくする習慣です。
3.アルコールに頼った睡眠をしている
よく眠ることができない人にありがちなのが、アルコールをたくさん飲んで寝るという習慣をとっているということです。
たしかにアルコールを飲むと自然に睡眠がしやすく、いつまでも布団の中で眠れない時間を過ごすことがなくなります。
しかし大量のアルコール摂取後の睡眠は睡眠中に内臓を休ませることなく働かせることになり、それが起きたときの疲れにつながってしまいます。
また飲み過ぎにより次の日に二日酔いなどのよくない症状を残すこともあるので、寝る前のアルコールはできるだけ避けるようにするのが睡眠の質を高めるコツとなります。
年齢とともに睡眠の質は低下していくもの
もう一つ注意したいのが、睡眠の質は年齢が高くなると自然に悪くなっていってしまうということです。
若い時期にはどこでも何時間でも寝れたのに、中年になってからはどうも眠りに入りづらくなってきたと感じることもよくあるでしょう。
これは誰にも訪れる体調の変化なので、もしどうしても眠りの質が改善しないということなら一度病院などで診断を受けて眠れなくしている原因は何かということをしっかり分析してみた方がよいかもしれません。